履き違え?気をつけよう、落とし穴。

アメリカでは「肥る」場合にはfat stout portly と言いますが、病的に肥満の場合は obesity(肥満)、obese(肥満した) と使います。近年安いハンバーガーチェーンストアで売る脂肪や乳製品のためもあって、特に貧しい人びとに肥満的な傾向が出ています。心臓病や高血圧、糖尿病や脳梗塞などを引き起こしていて、深刻です。その肥満による障害の一つとして、膝や腰を痛めて関節や軟骨が壊れてしまい、手術を受ける老人の方が特に増えています。

ところで、ここのところ膝や腰の関節をプラスチックで置き換える手術が盛んに行われています。もちろんお年寄りが多く、肥った方が手術を待っている場合が見られます。数十年前より全体で手術件数が2倍になったそうです。45歳から64歳の人たちをアメリカでは「ベビー・ブーマー」と呼びます。この人たちが受けるプラスチックによる代替手術は3倍に急激に増えているそうです。

大企業の広告は「運動できる膝」「注文によって変えられる膝」「男(女)用の膝」などと手術を勧める宣伝が多くなってきています。病気になって骨粗鬆症などから手術をやむなく受け、術後は杖など使って少しずつ無理しないように暮らしていくのが、これまでの老人たちの過ごし方でした。長い間膝や腰が悪くて杖をついてももう歩けなくなり、仕方なく車椅子に頼るのですが、膝と腰のプラスチックによる代替手術は、老人の方がたの痛みも不便さも取り除いてくれるものです。

ベビーブーマーが多く手術を受け始めたのは、膝が悪いからテニスやゴルフができないため、ジョギングが楽にできるように、長い散歩を杖なしで楽しむため、マラソンに参加したいから、等々、直接肥満から膝を痛めたり腰を痛めたりして手術に向かうのとは理由が違います。企業の宣伝と相まって、外科の医者が気安く手術を薦めることによって、病気というより不自由なく活動したいとの願望を満たすために手術に踏み切る場合がほとんどだと言います。

アメリカの整形外科学会では手術は、そもそも病気で杖を必要とする人が、痛みを軽減するために行うものであって、20年くらい持つけれども、それはスポーツすることを考慮には入れていないとしています。強い力に耐えることができるようにはされていない仕組みです。すると今のアメリカのベビー・ブーマーに人気の手術の高まりは、目的から外れていて、壊れやすく、長続きしない危険性を知るべきだと警告しています。

くわえて一般的な手術と同じように、感染症や麻酔の過ちや何回も手術を繰り返すことになる恐れがあることを理解しておかないといけないとも呼びかけています。

アメリカには、人が高い社会的な地位を得たことを示したいために、いくつかの社会的ステータスを表現する流行があります。昔なら心理学・精神分析学の専門家に話を聞いてもらうこと、今ならジムに通って筋肉美を作ること、整形手術をしてしわを伸ばすこと、そして今日ではさらに進んで、膝や腰のプラスチック代替手術を受けることが加わっていきつつあります。

日本ではこのような傾向の追随はないようですが、アジア人の体は大きくなくて、年をとっても傷みにくいようにできているようです。でも食事等によって、体格がだんだん欧米化傾向を示していますから、この手術も広まることになるでしょう。よく検討して受診したいものですね。                                じん

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この記事へのコメント

はな
2011年05月25日 18:37
偶然!
うれしい発見でした。

世間の すべなきものは 年月は 流るるごとし・・・

行きたくても行けない・・NY。
楽しみに拝見させていただきます。

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